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硫黄島からの手紙 LETTERS FROM IWO JIMA 

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について賞賛の声が上がり始めている。父親達の星条旗も事前に見たし、どのように描かれたのか相当に期待を込めて鑑賞した。既にあらゆるところで監督、キャストやらの批評が勃発しているが、それら細かいところは井筒監督やらピーコだかパーコにでも任せておけばいい。個人的には70点(100点満点)です。まず日本人監督では描けないようなスケールであります。

良点・・・①全編日本語(細かい点は除き、これは過去のハリウッド映画では前例のない事)②映像が流石ハリウッドである事③平等性重視で決してアメリカ万歳映画になっていない④お涙にはならない、何とも言えない感じで終わる事

悪い点・・・①星条旗の半分以下の予算を反映していたセット及びシーン②兵隊の数が少ない③獅道が胡散臭い④①と比例するが地下壕の中というかセットがちょいとしょぼい。⑤星条旗のアウトシーン含め使いまわしの映像があったぽい事など・・・・無理やり上げれば西中佐が指揮していた戦車からの砲撃シーンがショボイなーとかあるんだが・・・
しかし!!!である。トラトラトラ以降の日本=ヒールみたいな馬鹿にしたパールハーバーみたいな映画で凄惨をなめた日本人の描写が、ここまでしっかり描いて頂ければ合格であります。例るならピッチャーで期待なしで何となく取ったけど、後年化けた川合(巨人→中日)いやいや土井監督で泣かず飛ばずのイチローが仰木監督で開花したような映画の質です。この画質は制作費も加味し現在の邦画では描けないし、適任監督が居たとしても弊害有きな上でイーストウッドのようには撮れないと思う。肯定する訳ではないが、ある意味、今も戦争産業国だからこその映画であり、イーストウッド流石であります。ハリウッドが健在とか云々ではなく描ける人は描けるという事だろう。キャストはもう少し無名でも良いのでは?手紙との繋がりが薄くねーか?とかも思ってしまうが、とにかくもう一回劇場で見たいと思わせる映画であり、硫黄島は日本人よりもアメリカ人に今も深く刻まれているフレーズである以上、賞レースにも非常に近い作品である。もう一回観れば獅道のショボサが違う見解になるだろうか。そういう意味ではリドリースコット監督の「ブラックレイン」のあの見事な空撮の大阪とイーストウッドの硫黄島の映像は個人的にはグレイトである。まあブラックレインに関しては先の大阪シーンとは凄まじく相反する滑稽な日本の描き方満載だが、それを全て凌駕してしまった松田優作が居たから成立した。今現在このような俳優が極少なのが残念であるが、渡辺謙が二宮が抉じ開けて欲しいと願うばかりである。もう一回は映画館に観に行きます

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