●積年 敷金返還頂上戦 其の四(最終回)

※敷金とは
敷金とは、借主(入居者)の債務(家賃の支払い等)を担保するために、貸主(大家さんや管理会社)に渡すもので、賃貸契約終了時に借主が債務不履行(家賃の未払い等)がなければ概ね全額返金するもので、債務不履行があればその金額を払うという解釈の事です。


いよいよ契約更新せず退去の時がやってきた。
5万を下回せる事は簡単だと思うが、やはり録音資料は強いがハウスクリーニング代は難攻不落の代物だ。
入居時チェックは詳細に記載したが写真の添付迄は面倒でしなかった。
これを怠ったミスが大きい気もする。

ここに至るに当たって、敷金紛争の解決を主とするNPO法人の評判を聞きつけた。
特定非営利活動法人(内閣府)日本住宅性能検査協会なる組織である。

通称、敷金バスターという診断士が退去時の立会いに同席し大家又は不動産業者と一緒に物件の調査、入居者負担割合を話し合うという入居者のお助けマンである。
国土交通省ガイドラインや判例、民法を基に公正・公平な判断をし、トラブルの解決にあたってくれるが、雇ったからと言って敷金全額返還を実現可能という訳ではなく、あくまで第三者機関である。あまり先行すると弁護士法に触れる可能性もあるので深追いはしないが、知識とデータで抑止力を行使するのが主であるようだ。

電話相談は無料なので、何度が相談したが、先方はツカオウ氏の練度であれば敵を十分殲滅できる可能性があるので自分でやってみたらいいとは思うとの事。流石非営利団体な発言である。余りやる気が無いのか!?

色々熟慮した結果、やはり引越しのタイミングの都合もある事から調査費用がかかったとしても、元が取れると判断し診断士を雇う事にする。
費用は2万6千円。
うーん。診断士なる者がどの程度の卓越した技量をお持ちなのか見たい気持ちがこの際強くなってしまっていたのでまあ良しとス。

当日は管理会社下請け立会い人が来る1時間前に診断士のおっちゃんが来た。
気が弱そうな見た目ではあるが、バシバシと100枚以上の部屋の写真とチェックシートの記入を始める。
こちらも、前回を上回る入念な自前ハウスクリーニングを行い、相手の追随は辞さずと自負するレベルに仕上げた。

定刻通り敵一個小隊が来た。

事前に診断士を呼んでる事は最後通牒にて打電しているので、先方も小隊長と兵隊の2名体制で挑んできた。
まず設備調査といって、水道を全快で捻ったり、洗面台に水をどばっと跳ねさせた為、塵ひとつ無い芸術の掃除跡を汚すとは何事であるかと怒り、速射砲を浴びせ速攻で相手の一人を殲滅、戦線離脱させてしまったが、冷静しなり、まあ座して話そうと車座になる。

相手の提示は5万5千円。
診断士の診断は0円。

相手の兵隊は一命を取り留めていたが使い物にならぬ為、小隊長が果敢にも診断士と断固整然と対峙する。
座して1時間半以上の激戦であったが、途中から小生が診断士の話も小隊長もぶっち切り、絨毯爆撃を執拗に繰り返す。
結果、敵小隊長と共に戦場においての練度を認め合う形となり、持って来た見積書は無効にて、且つ5万円も絶対発生しない、出来ません。ツカオウ氏の希望を再度本隊に確認しますとの事で口頭戦は一先ず休戦合意した。

既に診断士は瀕死重症を追っていた。

後日小隊長から3万でどうでっかと連絡があった。

即座に却下し、敷金診断士からの強行査定書を発行してもらい速達させる。

再度の折衝の連絡が来る。

繰り返す

究極の交渉の結果、麻生総理もびっくりの3島返還+千島一部割譲とも言うべき24万3千円の返還を勝ち取ったのであります。
0円に限りなく近い、5千円精算のみでの締結となったのである。
敷金診断士のエージェント代は馬鹿にはならぬが、それを入れても元は取れたし何よりも当方の勉強代としては安上がりである。
戦術的勝利と戦略的勝利のどちらも手中に収めたのであった。
時間と予算がもう少しあれば司直に持って行かざるを得ない可能性もあったが植民地民(入居者)は宗主国(オーナー管理会社)からの搾取に独立的勝利をもぎ取った。

次回からは完全武装であります為、孤軍で孤高に渡り合えると確信したのであった。
まあ賃貸面倒だから古民家を勝手にリメイクでもすっかな。

これにて終結。

※敷金バスター(診断士)をただ雇ってもこのような紛争解決には至らない可能性があります。
※癒着清掃業者のハウスクリーニングなんぞただの人件費ですが、それに劣らない自前の掃除を完全にやりきれる事が交渉の大前提となります。
※クッションフロアを含む床やクロス壁等、すべてにおいて補強材等を使用し、壁等が汚損した場合はあらゆるDIY用品にて最善のクリーニングをするべし。
※契約書の弱点、盲点をいち早く索敵する事。
※国交省のガイドライン+東京都紛争防止条例には必ず目を通す事が必須であります。
※ベランダやトイレ等も有り得ない位掃除する事が重要です。
※常識ですが契約時の担当者名や宅建者名、日時等細かい詳細を残し、入居時チェックシート等は貰えなければ請求しましょう。
※入居直後や仲介業者との内見時には部屋の写真をバシバシ取るようにしましょう。
また内見する部屋に電気が無い事もありますので、日中に見に行きましょう。
※退去立会い時には必ず概算での見積もりでもいいので金額の提示を求める事。そして即答しない事
※退去立会いは時間に余裕がある方等は引越し日当日ではなく1週間位事前に来てもらう作戦も有効です。
退去後には部屋に入れないのでありますので、齟齬や難くせ防止には役立ちます。


敷金は必ずあなたの手元に全額(または限りなく全額)帰ってくるはずです。
以上

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